この記事では、Scratchのステージの座標を説明します。
座標を可視化するために、今回は組み込みの背景の1つである座標の背景を読み込みます。
[目次]
1.Scratchのステージ
2.組み込みの座標の背景を読み込む
3.座標原点のステージ内の位置
4.座標の横方向
5.座標の縦方向
6.ステージのサイズと縦横比
7.向きと[〇歩動かす]ブロックで動かした距離の関係
1.Scratchのステージ
Scratchのエディター右上の四角い領域はステージと言います。
ステージは、Scratchの出力の画面で、中に表示する図や絵を制御するために、座標の概念を持ちます。

2.組み込みの座標の背景を読み込む
スクラッチにあらかじめ 組み込まれている座標の背景を読み込んでみます。
組み込みの背景を読み込むには、まず、画面右下の景色のマークを

クリックします。
すると、[背景を選ぶ]ページが表示されます。

[背景を選ぶ]ページの背景のサムネイルのリストの、最後から3番めにある座標の背景[Xy-grid]を追加するために、[Xy-grid]のサムネイルを

クリックします。

すると、ステージの背景に、背景[Xy-grid]が表示されます。
3.座標原点のステージ内の位置
ステージの座標原点(0,0)は、座標の上下左右のど真ん中です。
現在ねこのスプライトの口のあたりが位置づいている場所が、座標原点(0,0)です。
4.座標の横方向
ステージのx方向、すなわち、横方向の座標は、左端が-240で右端が240、真ん中が0です。
5.座標の縦方向
ステージのy方向、すなわち、縦方向の座標は、一番下が-180で一番上が180、真ん中が0です。
6.ステージのサイズと縦横比
ステージのサイズは縦360、横480で、縦横比は3:4になっています。
動きカテゴリー[〇歩動かす]ブロックで言うところの1歩とは、ステージのサイズの1のことで、例えば100歩はステージの横のサイズ480の約5分の1の大きさです。

7.向きと[〇歩動かす]ブロックで動かした距離の関係
ねこのスプライトのデフォルトの[向き]は

90°です。
[〇歩動かす]ブロックで真右(90°)に100歩移動するとき、元の座標よりも
x座標は100
y座標は0
大きくなる位置に移動します。
ねこのスプライトの[向き]を

60°に変えます。
今、ねこのスプライトは座標(100,0)にいます。
[〇歩動かす]ブロックで60°に100歩移動するとき、元の座標よりも
x座標は
100×cos(90°-60°)=100×cos30°=100×√3/2≒86.6
y座標は
100×sin(90°-60°)=100×sin30°=100×1/2=50
大きくなる位置に移動します。

上記計算で90°から向きの角度を引いた理由は、Scratchの0°が通常のグラフのように真右ではなく、真上の方向だからです。
コメント